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五味 謙二 展/Kenji Gomi 陶器


2008.1.6 [sun] – 1-14 [mon]
早稲田大学人間科在学中、ゼミで滞在した沖縄の空気や時間の流れ方に身を置いているうち、五味さんのアンテナが大きく変わってしまったようです。
「沖縄で“パナリ焼き”に出合った事も、この世界に入るきっかけだったのかと、今さらながら思い知らされます」と語る五味さん。
鍋、水がめ、骨壺など、日々の暮らしの中で、必要で生まれた素朴な土器。
砂混じりの陶土しかなかったため、樹液や、カタツムリ・貝の粘液を塗って天日で乾かし、露天で焼成したとされるパナリ焼き。
生まれ育った長野県で目にした発掘された土器や、修行中、沖縄の海で見た漂流物など。
長い年月をかけて浸食された質感の美しさに魅せられ、制作を続けている五味さんにとって、この出合いは、自分の作風に対する確かな目標を確認する出来事だったようです。
五味さんの技法は、独特です。
凹凸のある堅い固まりで、土の表面を叩いては伸ばしながらタタラで成形します。更にそのボディーを、ワイヤーブラシなどで引っ掻いて傷をつけ、そこに顔料などを塗り込み、また引っ掻き、、という作業を5〜6回行います。
その後、石と土からなる厚い膜で被って本焼き。
そして、この皮膜を剥がすところから、いよいよ五味さんの表現作業が始まります。
削ったり、磨いたりと、この行程には本焼成まで以上の時間を費やすそうです。
思いがけない質感と色合いの発見に出合いながら、作品の仕上げに見切りをつけていきます。
「この作業は、発掘気分でワクワクします」との談。
今回の個展は、改めてパナり焼きに触発されての、新しい試みです。
大切にされたからこそ残った、素朴な古い容器のエネルギーに感じ入り、「自分なりの焼き味が見つかりました。仕掛けも成功してきました」と。
年開けの個展が楽しみです。

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